印紙税・収入印紙>>課税文書の意義等

印紙税が課税される文書(課税対象となる文書の範囲)

 印紙税が課税されるものは、経済取引に伴い作成される文章のうち、印紙税法で定められた課税文書というものに限定されます。課税文書とは、次の3つの要件のすべてに当てはまる文書をいいます(印基通2)。逆にいえば、1つの要件でも満たしていなければ、例え、その文書が財産権の創設、移転等を証明するものであっても課税がされることはないということになります。
 
○3つの要件
(1) 印紙税法別表第一(課税物件表)に掲げられている20種類の文書により証明されるべき事項(課税事項)が記載されていること。
(2) 当事者の間において課税事項を証明する目的で作成された文書であること。
(3) 印紙税法第5条(非課税文書)の規定により印紙税を課税しないこととされている非課税文書でないこと。
 

(1)課税物件表

 印紙税の課税対象は、課税物件表印法別表1)の物件名欄に掲げられている文書です(印法2)。課税物件表には、第1号の不動産の譲渡に関する契約書等から、第20号の判取帳まで特定の文書を20の号に分類し、
 (1)階級定額税率の適用対象となる文書(第1号から第4号まで、第17号)、
 (2)高額の定額税率の適用対象となる文書(第5号から第7号まで)、
 (3)一般定額税率の適用対象となる文書(第8号から第16号まで)、
 (4)通帳と判取帳(第18号から第20号まで)
というように、それぞれ区分された号ごとに文書の名称、定義、課税標準、税率等が定められています。したがって、課税物件表の物件名欄に掲げられていない文書は、印紙税の課税対象になりません。
 

(2)課税事項を証明する目的で作成された文書

 たとえば、売買において、「契約の成立」と「物権(物を支配する権利)の変動」は、当事者間での意思表示の合致があればよいのです(民法176)。言い換えれば、口約束だけで成立します。ただし、すべての売買が口約束での意思表示だけで、簡単にすむというわけにはいかないでしょう。たとえば、不動産は、「人生最大の買い物」であるため、口約束での意思表示だけで、簡単にはすみません。「契約書の作成」をして、安全なものにする必要があるのです。ですから、マイホームを新築したり購入したりするときには、不動産売買契約書(第1号文書)、建築請負契約書(第2号文書)や、住宅ローンの契約書である金銭消費貸借契約書 (第1号文書)などを、作成するということになります。また、売主は買主に対して、売上代金の領収書(第17号文書)を渡すのが一般的です。
 なお、当事者の間では、課税事項を証明する目的で文書を作成する意図がないのに、課税文章に該当してしまう場合があるので注意をしてください(課税文書に該当するかどうかの判断)。
 

(3)非課税文書

 なお、前述した(1)、(2)の要件を満たす場合であっても、つまり、契約書など、課税事項を証する文書を作成したとしても、印紙税を課税することが、適当でないもの(例えば、金額が少額など)は、印紙税を課税しないこととされ、非課税文書となります(印法5)。たとえば、1号文章では、記載された契約金額が1万円未満のものは、非課税とされます。
 なお、この印紙税を課さない文書を、非課税文書といいますが、以下のようなものがあります。
 (1)課税物件表の非課税物件欄に規定する文書
 (2)国、地方公共団体又は法別表第2(非課税法人の表)に掲げる者が作成する文書
 (3)法別表第3(非課税文書の表)の上欄に掲げる文書で、同表の下欄に掲げる者が作成するもの
 (4)印紙税法以外の特別の法律により非課税になっている文書